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パリ東京文化タンデム2018

タンデムとは、フランス・パリ市が姉妹友好都市と共同で毎年企画・実施している、お互いの都市の文化を紹介する文化交流事業です。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目前とした今年は、「パリ東京文化タンデム2018」と題して、パリ市、東京都の両都市の文化施設などにおいてさまざまな文化イベントが実施されています。

また、日仏友好160周年でもある今年は、パリ市内を中心に日本政府主催の日本文化の祭典「ジャポニスム2018:響きあう魂」が開催され、「パリ東京文化タンデム2018」のうち「アール・ブリュット ジャポネⅡ(ART BRUT JAPONAISⅡ)」を含む4つのプログラムは、その特別企画としても位置付けられています。


主催:パリ市、東京都、アンスティチュ・フランセ

協力:在日フランス大使館

東京都生活文化局 パリ東京文化タンデム
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/bunka/bunka_jigyo/0000001030.html

ジャポニスム2018
https://japonismes.org/


アール・ブリュット ジャポネⅡ(ART BRUT JAPONAIS Ⅱ)

2010年、パリで初めての日本のアール・ブリュットの展覧会「アール・ブリュット ジャポネ(ART BRUT JAPONAIS)」が開催されました。本展覧会はパリでの2回目の展覧会となります。

今回の展示では、日本各地で独自の表現を探求する総勢52組の作家の作品約640点が一堂に会します。伝統的な陶芸のようなものから折紙の応用のようなものまで、あらゆる手法と材料をもちいて制作された作品からは、作家たちの「息遣い」が感じられます。

近年、現代アートの領域で独自の存在感を放つアール・ブリュットの中でも、日本の作家の作品は注目を集めており、今回展示される作品には、初めて海外で出展されるものも多くあります。

私たち人間の中には「表現したい」という想いが普遍的に存在します。そこには、生まれた場所、障害の有無、有名無名も関係ありません。

本展覧会が多くの方にとって、限りない創造の可能性に触れる機会となり、境界を越えてゆくちからとなれば幸いです。


主催:東京都、パリ市立アル・サン・ピエール美術館、社会福祉法人愛成会

アール・ブリュットとは

アール・ブリュット(Art Brut)とは、正規の美術教育を受けていない人々が、独自の方法と発想によって生みだす芸術を指します。

フランス人画家ジャン・デュビュッフェ(Jean Dubuffet 1901-1985)が提唱した概念で、Artは「芸術」、Brutは「磨かれていない(加工していない)生のままの」という意味を持ち、日本語にすると「生(き)の芸術」となります。

アール・ブリュット作家の中には、さまざまな障害を持つ人も多く含まれています。多様な作家がいるアール・ブリュットは、人が表現する可能性や豊かさを伝えてくれると同時に、従来の芸術への評価のあり方について、また私たちが生きる社会の規範について、見る人に問いかけてきます。

私たち人間には個々それぞれに目に見えない無数の可能性や力が隠されています。アール・ブリュットの魅力は、その扉を開け、人間の大いなる創造の可能性をカタチにしたところにあります。そして、私たちがそれぞれに、唯一無二のユニークな存在であることの美しさをこれらの作品は伝えてきます。

会場 アル・サン・ピエール美術館

HALLE SAINT PIERRE(パリ市立アル・サン・ピエール美術館)

2 Rue Ronsard, 75018 Paris, France

http://www.hallesaintpierre.org/